なんとか宇多田のライブust中継を見て、そんで思ったこと

早めに仕事を終えていそいそと帰る途中、やけにTL上に宇多田の名前をみかけると思ったら、なんと横浜アリーナでのライブをust中継しているとのこと。恥ずかしながらtwitterで見かけるまで知らなかったので、急いでustを見る。ホントにやってる。生中継。ライブを、ですよ?会場の横浜アリーナにいる人は金を出して行ったライブを、ですよ?

すごい時代だ、などと思いながら視聴。かなり最後のほうだったらしく、4曲ほどしか見れませんでしたが、会場の興奮と懐かしさ、そして宇多田のあふれんばかりの魅力が伝わる素晴らしい中継でした。

色んな人が最大視聴者数を記録していたみたい(自分はしていない)で、人によって若干の誤差はあるものの大体10万弱が最大ということで間違いなさそうです。

ソースのようなものは以下:

Ust日本記録のログ(だいたいな)

《今夜はみんなUstみてる》 宇多田ヒカル@横浜アリーナ 活動休止前ラストライブ #UH_WL - Togetter


ustのように視聴者が能動的にアクセスするメディアに10万人も集まったというのは、ただただ驚くばかり。ustの視聴者数としてはおそらく現段階の日本記録なんでしょうね。


しかも「『WILD LIFE』ライブ・ビューイング in シアター」と称して映画館でも上映していたとのことで、同時にこのライブを目にした人の数はどのくらいなのか、見当もつきませんね。ustの視聴者数にしても、累積でないわけですからね。

http://eplus.jp/sys/web/s/utada-sp/index.html

ライブをustで無料中継するという「事件」


さてさて、このustのことも先ほど知ったばかりなので、この中継に至るまでにどんな経緯があったのか、全く予備知識がないわけで書くわけですが。


当然、ustで、つまり無料で中継する事に反対もあったんでしょう、というかないはずがありません。映画館で上映するのとはわけが違いますからね。なんといっても銭が発生しないわけですし。


それでもこの試みは、大成功だったのではないでしょうか。宇多田の音楽に普段触れていなかった人でも、この映像を機に宇多田の魅力を再発見した人は、私を含め多いと思います。「やっぱり宇多田いいじゃん」と思った人は、万単位でいるのではないでしょうか。何より、誰でも見られるが故に、逆説的に「生のライブ会場で宇多田と同じ空気を体験できる」=「特権的な価値」が増す、という意味で、画期的な試みだったように思えます。何よりも僕がライブに行きたくなりましたし。明日のチケット誰か売ってくれねえかな。


また、ustで視聴しながらtwitterで呟き、生でその感動を共有できたのも、非常に面白い体験でした。ちょっと前の孫さんと違い、なんといっても平成の歌姫ですから。無料で配信しても、有料で見ている人=ライブ会場にいる人の価値は全く損なわずに、ustで見ている人も満足させる。すごいやり方もあったもんです。きっと、このライブが音楽配信のあり方で何かを変える変節点になるのではないかと、そんな風に思います。


それにしても、98年、私が中学生のときにデビューした宇多田が、いまだこれだけの影響力を持っているという事実には驚きを禁じえません。当時、乱立した「平成の歌姫」たるMISIA・倉木・小柳・・・等々が一線を退いている中で、やはり宇多田の才能というのは際立っていたのでしょうね。それにしてもよいものを見させてもらいました。